個人間融資というのは、消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者を通さず、個人同士でお金の貸し借りを行うことです。
以前は親、兄弟、友人からお金の貸し借りを意味するものでしたが、現在はネット上で面識のない個人から融資を受けることも含まれるようになってきました。
インターネット上を探せばSNSや個人間融資掲示板があり面識のない個人とつながることができる事から、相談しにくい金銭問題も赤の他人ならその場限りと安易に思っている人も多いはずです。
「信用情報に傷がつくのが嫌だから、貸金業者を通さず誰かから借りれないかな」
「急な出費があるけど金融業者の審査に通らないからお金を借りられない」
「多重債務で返済がきつい。個人間融資でお金を借りて助けてもらえないかな」
そう思っていませんか？
結論から言いますと、個人間融資でお金を借りることが出来ても、最終的にデメリットの方が多いため、手を出さないことをおすすめします。
今回は個人間融資のメリットとデメリットを紹介した後、個人間融資以外でお金を借りる方法を紹介します。
個人間融資をするメリットとデメリット
個人間融資にはメリットとデメリットがあります。
個人間融資の最大のメリットとして
- 信用情報に傷があっても借りられる
- ネット上で完結する
などが挙げられます。
反対にデメリットには
- 違法な金利を要求される可能性がある
- 個人情報が漏れる可能性がある
- 犯罪に巻き込まれる可能性がある
などが挙げられます。
個人間融資を利用したいと考えている人は、必ず個人間融資のメリットとデメリットついてしっかりと知識をつけてから判断するようにしましょう。
それぞれについて詳しく説明していきます。
個人間融資のメリット
個人間融資では審査時に個人信用情報の照会はかけられません。
つまり、債務整理をしている人や多重債務者であってもお金を借りることが出来ます。
なぜなら、個人間融資では個人間の同意があって金銭の取引が行われるからです。
逆を言えば、合意さえあれば、個人信用情報の審査なく誰でも借入することが出来ます。
近年ではSNSや個人間融資の掲示板などで、直接会うことなくお金を借りることも可能になったため、手軽に個人間融資が行えるようになりました。
お金の借りやすさから、正規の金融業者に断られた人を中心に個人間融資に手を出す人が増えています。
個人間融資のデメリット
個人間融資には多くのデメリットがあります。
これらのデメリットを考えると、いくら個人間融資のメリットがあっても手を出すべきではありません。
- 違法な金利
個人間融資であっても金銭の貸し借りでは利息制限法や出資法の対象となりますが、実際上限金利を超えた違法な金利による貸し付けが行われるケースが多発しています。
10日で1割の金利など、闇金と同様の金利を要求してくる場合もあります。
- 個人情報が漏れる可能性
個人間融資をする際には「氏名」「年齢」「生年月日」の他「勤務先」「家族構成」などの個人情報を申告する必要があります。
これらの個人情報を利用して脅されたり、実際に流出させられるケースもあります。
- ひととき融資の被害など
個人間融資では、お金を貸す代わりに「ひととき」を求められる「ひととき融資」の被害にあう可能性があります。
ひとときとは体の関係を求められることです。
金利の代わりにひとときを求めてくる場合や、そもそもお金を貸すのにひとときを要求してくる場合もあります。
このケースでは貸すための条件であり、元本や金利の返済は行う必要があります。
- 詐欺などの犯罪に巻き込まれる可能性
個人間融資自体が貸金業法に抵触しており、利用することで犯罪に巻き込まれる可能性が高いです。
- 家族や友人に被害が及ぶ可能性も
個人情報を握られているので、もし返済を滞ったり、相手の要求を拒否した場合は家族や友人に嫌がらせされるなど被害が及ぶ可能性があります。
個人間融資では相手の素性が知れないため、これらのデメリットを受ける可能性があることをしっかり理解する必要があります。
個人間融資をするメリットはほとんどない
結論から言うと個人間融資をするメリットはほとんどありません。手を出さないことが大切です。
なぜなら、デメリットの方がメリットより大きく、危険を伴う可能性が高いからです。
個人間融資には誰でもお金を借りられるというメリットがあっても、実際借入して返済しても関係が終わらないケースが多いです。
個人情報の流出を恐れて高い金利を払い続ける、なんてことも考えられるので、個人間融資には手を出さないようにしましょう。
個人間融資を利用しようと悩んでいる人は
個人間融資を利用しようと考えている人はお金に困っている場合がほとんどです。
お金を借りたいと思っている人は、以下の方法を検討してみてください。
- 会社から借りる
- 家族から借りる
- 市町村役場から借りる
- 債務整理
会社から借りる
福利厚生の一環として、会社から従業員に対する貸付を行っている場合があります。
会社から借りる場合は信用情報に傷があっても借りられるので、会社規定を一度確認してみることをおすすめします。
家族から借りる
個人間融資を検討している人は、そもそも家族から借りられないケースがほとんどですが、家族に内緒でいたいと思っている人は、家族に相談するほうがはるかにいいです。
個人間融資に手を出したら遅かれ早かれ最悪のケースで家族にバレることが考えられるため、最初から家族を頼るのも手段の一つです。
市町村役場から借りる
そもそも生活に困窮している人は市町村役場からお金を借りることが出来ます。
【生活福祉資金の概要】
| 資金の種類 | 資金使途 | |
|---|---|---|
| 総合支援資金 | 生活支援費 | 生活再建までに必要な資金 |
| 住居入居費 | 敷金礼金など住宅の賃貸契約に必要な資金 | |
| 一時生活再建費 | 生活を再建するために、一時的かつ日常生活費では賄うことが困難な費用 | |
| 福祉資金 | 福祉費 | 生業を営むために必要な資金、病気療養や住宅補修、福祉用具購入など |
| 緊急小口資金 | 緊急かつ一時的に生活の維持が困難になった時の資金 | |
| 教育支援資金 | 教育支援費 | 低所得者層の子供が修学に必要な資金 |
| 就学支援費 | 低所得者層の子供が進学や入学に必要な資金 | |
| 不動産担保生活資金 | 不動産担保型生活資金 | 低所得者の高齢者世帯に対して一定の住居用不動産を担保に生活資金を貸付する資金 |
| 要保護世帯向け 不動産担保生活資金 |
要介護の高齢者世帯に対して一定の住居用不動産を担保に生活資金を貸付する資金 |
以上のいずれかに該当する場合は、市町村役場からお金を借りることが出来るため、個人間融資には手を出さないようにしましょう。
まとめ
- 個人間融資は審査がないため誰でも借りられる
- 個人間融資では違法な金利を求められたり、犯罪に巻き込まれりする
- 個人情報の流出で家族や友人にバレて被害が及ぶ可能性もある
SNSや掲示板などで手軽に借りられる個人間融資ですが、個人間融資そのものが犯罪であるケースもあり、極めて危険です。
個人間融資は闇金と同じだという認識を持ち、お金が必要な人は正規の金融業者、もしくは会社や市町村役場などに相談しましょう。
また多重債務で個人間融資を考えている人は、債務整理も検討してみてはいかがでしょうか。